やまとものとひと

登山未満ハイキング以上。散歩&出張スナップ。YouTube: Koba Japan

〈YMH〉台風19号の前に那須岳で紅葉狩り……うそ、今日、平日でしょ!?

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「紅葉シーズンの那須岳は多くの人出があり、駐車場はすぐ埋まるから注意」。

 

そんな情報はしっかり頭に入れてたけど、

「ま、平日だし、大丈夫だろ」とタカをくくってました。

 

ごめんなさい。なめてました。

 

そして、たぶん紅葉の最盛期には1週間ぐらい早かった。

思ったほど赤くはなかったです(笑)。

 

でも、楽しく登れたなぁ。

 

今回はそんな顛末を。

 

…………

 

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10/10(木)、急遽この日の仕事がリスケとなり、

 

台風19号で葉っぱが落ちる前に紅葉を見たいな」

 

ということで一人で那須岳へ。

 

栃木県北部にある火山です。有名な峰が、茶臼岳、朝日岳、三本槍岳の3つ。

 

特に茶臼岳&朝日岳を巡るルートはコンパクトながら、

起伏に富んだ様々な景観が楽しめるので人気。

 

ロープウェイもあるし、紅葉の美しさでも知られているし、

土日は大変な賑わいになるだろうな……と、

山を少しでもかじっていれば行く前から想像が付きます。

 

なので、平日の朝、ロープウェイの営業が始まる前

(通常は8:30スタートのようです)に稜線に上がっておくことに。

 

「俺、スマートやん」ぐらいに思いながら、

地元・神奈川から3h運転して朝6時30分頃に栃木県道17号(那須高原線)へ。

 

……が。

 

つづら折りの道路を登って行きながら、

やけに対向車線を下る車がいるな……と嫌な予感。

 

数分後、一人車中で「うわー。まじか!!」と声が出る。

 

3つある駐車場のうち、登山口に一番近い県営駐車場(「峠の茶屋駐車場」)は

とっくにパンパン。枠外や路肩にも車が。

 

どうやら完全に遅刻したようです。

 

仕方なく、来た道を少し戻ってロープウェイ駅付近へ行くものの、

ここの駐車場は8時にならないと入れない模様。

 

それでも、勝手にロープを持ち上げて車を入れてる人もいた(あかんやろ)。

 

いっそ別の山にするか……と半ば諦めながらさらに標高を下げて、

この画像の「大丸園地」にやっと停められました。

 

ここも、僕が離れる午前11時頃は

空き待ちの車達でえらいことになってましたが^^;

 

僕の周囲の車は、同じようなタイミングでここに停めた人ばかり。

 

皆、身支度をしながら「まさか平日でこれは……」と驚きを隠せない様子。

 

「台風前の晴天」「紅葉」というパワーワード恐るべし。

 

晴天の秋の土日は夜12時に着いてないとアウトだと思いました(笑)。

 

…………

 

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気を取り直して、まず第一候補だった

県営駐車場(「峠の茶屋駐車場」)まで30分ほど登る。

 

つづら折りの車道を真っ直ぐ突っ切るようにして登山道があります。

 

もう茶臼岳(左側)も朝日岳(右側)も見えてます。

 

この画像にも路駐の車(白いミニバンとピンクの軽)が写ってますが、

どうなんでしょうね、こういうの。

 

…………

 

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本来のスタート地点、

県営駐車場(「峠の茶屋駐車場」)辺りまで上がって来ました。

 

快晴で微風の登山日和。

今、ここからスタートだ。と、気持ちを切り替えます。

 

…………

 

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20分も歩くと、前方右手にこんな景色が見えてくる。

 

朝日岳の山肌は真っ赤とはいかないけど、色付いてました。

 

…………

 

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ほぼ同じくして、左手には茶臼岳が。

 

ザ・火山という山容。朝日岳に行った後、こちらにも登ります。

 

…………

 

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登山者は多いですが、植物があまり生えてないため道幅は広く、

すれ違いや追い抜きにはそんなに困りません。

 

何しろ絵になる所が多いので、このカップルもそうですが、

写真や動画を撮りながら登ってる人が多かった印象。

皆、思い思いのペースで歩いてました。

 

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第一チェックポイント、峰の茶屋跡避難小屋が見えてきました。

 

朝日岳と茶臼岳の中間にある非常時用の無人小屋です(休憩などで利用出来ます)。

 

ここまで80分ぐらいでした。

 

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この分岐点から、まず朝日岳を目指す。

 

所要時間80分ぐらいで、またここに戻って来ます。

 

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5分ぐらい歩いて振り返るとこんな感じ。

 

小屋と道と茶臼岳の取り合わせが美しい。

 

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朝日岳までの道はとても僕好み。

 

始めはなだらかで木々もあり、段々と荒々しい岩場へと姿を変える。

 

でも、それほど危険な箇所はありません。

 

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朝日岳の手前で、熊見曽根方面を眺める。

 

ちょうどここで60代ぐらいのご婦人

(一つ前の写真の水色のザックの方)と少し喋りました。

 

近隣に住んでいて毎年のようにここに来ているというこの方、

 

木々を見て「今年はまだ赤くないね〜。残念。

いつもはこの週が見頃なんだけどね」と笑ってました。

 

「平日でこの人の多さは記憶にないわよ。駐車場もいっぱいで」とも。

 

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岩岩しい尾根を登り、朝日の肩へ。

 

さらに尾根伝いに進むとこの写真の奥の方に三本槍岳がありますが、

僕はそこまでは行きません。

 

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朝日岳の頂上(左側に見える高い所)に行って引き返して来ます。

 

山頂は人が多かったので、立ち止まらずに戻って来ました。

 

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朝日岳山頂近くから見た茶臼岳。この後、あっちに登ります。

 

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同じく朝日岳山頂付近から見た、朝日の肩とそこから続く稜線

(たぶん三本槍岳方向)。

 

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峰の茶屋跡避難小屋まで戻って来ました。

 

小屋の辺りは人が多かったので、ちょっと先に進んで……、

 

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少し登った所にあるベンチで、朝日岳を見ながらおにぎり休憩。

 

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休憩場所はちょうど分岐点になっていて、

茶臼岳の山頂を通らず、牛ヶ首に向かってトラバースする道もあります

(そのまま茶臼岳を回り込んでロープウェイ駅に行けます)。

 

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もちろん僕は山頂方向へ。

 

天然の岩の城のような茶臼岳。

道はしっかりと整備されているので登りやすいです。

 

ほぼ不眠で運転して来た割には、僕の「3時間パワーオフタイマー」も作動せず、

息切れせずに登れました。まあ、相当ゆっくりだったけど。

 

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山頂近くに到達。反時計回りで、「お釜」(火口)巡りをします。

 

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ここは現役の噴火口ではなく、池などもありません。

でっかいアリ地獄みたいな感じです。

 

でも、茶臼岳にはいくつか蒸気孔があって蒸気が吹き出してますし、

硫黄臭もしています。 

 

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お釜から朝日岳を見る。

 

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お釜から日の出平方面(たぶん)を見る。

こっちもまだそこまで赤くないですね。

 

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茶臼岳山頂の鳥居。カップルやグループがとても多かったです。

 

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帰りはロープウェイ使って降りることにします。

駅が見えています。

 

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ロープウェイ駅の近くから茶臼岳を振り返ったところ。かっこいいな。

 

あそこにロープウェイ駅からわずか30〜40分で登れるとは。

 

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ロープウェイ駅〜茶臼岳山頂のピストンなら、

時間もかからず、道に迷うところもなく、そこまで体力も消耗しません。

 

登山ビギナーにもグループハイキングにも向いていると思います。

 

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ロープウェイ車内。

 

乗車時間が短い割には、大人往復1,800円、片道1,200円とお高め。

まあ、観光地価格でしょうか。

 

頭良いなと思ったのは、窓ガラスがサングラスのように、

ブラウンコーティングされていて、紅葉が実物以上に赤く見えること。

これも一つの演出ですね。

 

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ロープウェイを降りたら、まだ係員が、

「もう当駐車場と上の駐車場はいっぱいです。

ここでUターンしてくださーい」と案内してました。

ひっきりなしに車が来ていました。

 

僕はここから大丸園地の駐車場までさらに15分ほど徒歩で下り、

無事に山行終了となりました。

 

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 帰りに那須インター近くの「源泉 那須山」という日帰り温泉に寄ったのですが、

ここがとても良かったです。

 

広い&綺麗。内湯が檜造り。露天風呂がハイグレードな感じ。そして空いている。

リピ決定ですね。

 

http://www.okashinoshiro.co.jp/facilities/onsen/

 

風呂上がりにカツ丼食べて、30分仮眠して、

都心の道が渋滞する前に神奈川に戻りました。

 

…………

 

朝の駐車場の写真、僕の車の左隣に三菱コルトが写っています。

 

持ち主はご高齢の男性ソロ登山者で、僕とスタート時刻がほぼ同じでした。

 

偶然にも駐車場に戻って来たタイミングが一緒だったので話し掛けてみたところ、

なんと御年87歳。70前後に見えました。

 

「もう若くないからね。今日は朝日岳しか行けなかったよ」

と笑っていましたが、

 

一人で峠道を運転して、標高差約500mを往復するのは、

よほど健康で、よほど山が好きじゃないと出来ないことでしょう。

 

30数年前、僕を那須岳に連れて来てくれた山好きな父は

ちょうどもうすぐ70になるところですが、

「もう登りがきつくなった」と言い、

最近はピークハントはせず、トレイルウォークばかり

(それでも大病をせず、元気に歩けているから良いのですが)。

免許も近々返納するようです。

 

僕が今までに直接言葉を交わした中では、

この三菱コルトのおじさんは最高齢の現役登山ファンです。

 

駐車場の空き待ちをしている車がたくさん連なっていたので、

長話はせずに車を出しました。またどこかの山で会えたらと思います。