やまとものとひと

登山未満ハイキング以上。散歩&出張スナップ。YouTube: Koba Japan

〈MH〉大人の夏休み。晴れのち雨の穂高へ(上高地〜涸沢〜奥穂高岳〜岳沢〜上高地)

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そこはまさに別天地でした。

 

8月最後の金曜&土曜、いつもの3人で一泊二日の山行。

 

向かった先は、みんな大好き北アルプス! の「穂高岳」。百名山です。

 

穂高にはいくつか峰があるんですが、

僕らが行ったのは一番標高が高い「奥穂高岳」(3190m)。

 

リーダーは30年通ってる山。僕ともう一人は初めて。

そんな力量差の激しいパーティーでしたが、

 

さらに、1日目の夕方から雨に降られましたが、

 

世に聞こえた「ゴールデンコース」を

なんとか楽しく歩き通すことができました

 

当ブログ最長記事になりますが、写真でざざざっと振り返ります。

 

…………

 

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前夜(木曜夜)、23時新宿発の夜行バス(起点は竹橋)で上高地へ。

 

京王プラザホテル近くのバス乗り場に、各地に向かう夜行バスが続々と到着。

 

登山客が多かったです。

 

僕らが乗ったのは『毎日アルペン号』。

4列シートですが、たまたま前後の席間がかなり広い席でした。

 

快適だったのですが、案の定、ウトウト程度しか眠れなかったです。

これが翌日のバテに繋がるんだよなー。

 

…………

 

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朝5時すぎ、上高地に到着。

 

続々と各地からのバスが着きます。この時間には登山客しかいません。

 

…………

 

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朝食&準備。

 

金&土の天気予報は、直前まであまり良くはありませんでした。

でも、ここまで来たら気にしてもしょうがない。

 

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朝6時前、出発。明日はここに戻ってきます。

 

しばらくは平坦な道を行きます。

 

…………

 

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朝靄に浮かび上がる穂高の峰々。

 

梓川(あずさがわ)は夏でも雪解け水を運んでいてスーパーコールドなため、

靄(もや)が発生するようです。

 

美しい。

 

一般の観光客が上高地に大挙して押し寄せるのもわかります。

 

…………

 

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数匹の猿がおっさんのようにたたずんでました。

 

…………

 

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左手に明神岳(2931m)を見ながら歩く。

 

これだけ立派な山に、一般登山道がないっていうんだから、

北アルプスはどれだけタレント豊富なんだって話です。

 

神奈川に連れて帰りたい。即座にエースで4番だよ。

 

…………

 

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このルートはだいたい1時間ごとに山小屋が。ここは明神館。

 

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さらに1h歩いて、徳沢の徳澤園。

 

…………

 

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……にて、名物のソフトクリームを食べるチームメイト。

 

ヤローのツーショット、いらなかったですね。

 

右がリーダーです。左は「パタゴニ男」。

 

リーダーは、僕ら2人の荷物をかなり背負ってくれてます(感謝)。

 

…………

 

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3ヶ所目は横尾の横尾山荘。

 

…………

 

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 ここで靴ヒモと気持ちを締め直して……

 

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吊り橋を渡って、こっからが登山本番。

 

…………

 

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標高を上げていきます。

 

これは左手に見える「屏風岩」。

ライミングのメッカの一つだそうです。

 

僕らはここに登るわけではないのですが、

数時間以内にここより高い所にある山荘まで行きます。

 

うーん。大丈夫か。

 

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休憩スポットの本谷橋。

 

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今日は迷うような場所はありませんが、現在地を確認。

 

…………

 

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さらに登っていきます。

2時間後、これよりキツイ傾斜の道を行くので体力温存で……。

 

…………

 

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南岳の方向と思われる稜線と横尾尾根。左端は北穂高岳かな。

 

大人の夏休み感、出て参りました。

 

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お花も色々と咲いてました。

 

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そして、涸沢(からさわ)に到着。ここでたっぷり休憩します。

 

…………

 

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涸沢ヒュッテ内には漫画&映画『岳』関連の掲示物が。

 

この辺りは原作マンガの舞台であり、映画ロケ地でもあります。

 

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涸沢と言えば、真夏でも雪渓の残る涸沢カールが有名です。

 

よく山岳・アウトドア誌の写真特集や表紙になったり、

カレンダーになったりしてますね。

 

ここでも標高は2300mあります。

上高地からここまでの往復コース(山頂には行かない)もかなり人気あり。

 

僕らは今日中にさらに上へ。

 

ちなみに、明日は写真中央やや右側の尾根を歩きます。

 

だいぶ雲が出てきてますねぇ。

 

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縦位置でもう1枚。

 

今回はデジタル一眼レフカメラを持って来ました。

星空を撮るためにミニ三脚も持ってきていて、

リーダーのザックに突っ込んであります(出番がなかったっすが……)。

 

視線を右に転じると……この記事のトップ画像のような感じです。

 

ざっくり言えば、涸沢カールは3方向を山に囲まれた場所です。

 

…………

 

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涸沢にあるもう一つの山小屋(涸沢小屋)のデッキを通り、

奥穂高岳への道へ。

 

「が、外国みたいだ……」とパタゴニ男。

 

うん、それで外国の人が、ヨーロッパのアルプス山脈にちなんで、

日本アルプス」って付けたらしいんだけどね。

 

…………

 

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穂高岳山荘まで高度を上げていきます。

 

10分歩いて振り返ったら、もうこんな感じ。

 

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ほとんどずっと岩場です。600mぐらい上がります。

 

ゴールは、画像中央の稜線がガクッと凹んでる所にある山荘です。

 

と、とおいぜ……。この辺でバテバテに。

 

…………

 

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休みながらじゃないと無理。

 

聞けば、本来「二泊三日推奨」のコースだという……(汗)。

 

リーダーは僕らの10倍ぐらいの重さを担いでるのに涼しい顔。

 

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酸素が足らず、苦しいが、前穂高岳の方角に吠えてみる。

 

「もうこれで勘弁してくださーい」。

 

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山が許してくれないので、

 

リーダーに山小屋の受け付けを任せて、隊列を離れてのんびり行くことに。

 

「たぶん2000m病(高山病の一種)なんじゃないかな。

動けないってことはなさそうだけど、ゆっくりね」(リーダー)

 

…………

 

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差は開く一方だけど、息切れが激しいし、足場も悪いのでマイペースで。

 

…………

 

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そして、上下両方向から雲がやってきて雨が落ちてきた。

 

この後、翌日まで晴れることはありませんでした。

 

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雨の中一歩一歩ゆっくり上がり、本日の目的地へ到着。

何も見えんがな。

 

無事、先行した2人とも合流。

 

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今晩のお宿、穂高岳山荘。

 

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山荘近くの雪渓。リーダー、ここにビールを冷やしに行きました。

 

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クタクタになったけど、とりあえず初日終了♪ かんぱーい!

 

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山荘の中をプチ探検。まず食堂。

 

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ストーブの有るリビングみたいな所。「太陽のロビー」と言うらしい。

 

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2F。大部屋がいくつかあり、雑魚寝状態。

 

この日は定員(250名)をだいぶ下回っていたと思います。

 

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僕らはしっかり疲れを取るため、個室にしました。

プラス8000円。3人で割ると2666円。これ、正解でした。

 

普段、テント泊しかしてないリーダー。

「相部屋は…………正直あまり泊まる気しないんだよね(笑)。

個室空いてるなら、個室にしない?」

 

……ということで、事前の電話予約時に個室希望を伝えておき、

当日チェックインをし、1hほど待たされた後で

(山荘側が当日の宿泊状況を最終確認した後で)、

 

「OKです。どうぞお使いください」となりました。

 

ちなみに、リーダーは、山小屋に泊まるのは、

中学生時代以来30年ぶりだったようですが、

その30年前に利用したのが、ここ(穂高岳山荘)だったとか。

 

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山の上とは思えない、ちゃんとした晩御飯。

 

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雪渓で冷やしたビールを飲んで、気絶するように寝ました。

僕、いびきが半端無かったらしい……。

 

…………

 

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翌朝、案の定、天候は回復せず。3人で会議。

 

すなわち、来た道で戻るか。

眺望はないが、当初の予定通り、奥穂高岳経由で下山するか。

 

奥穂高岳への道は、奥にぼんやり見えているこの壁のような岩塊です(汗)。

 

…………

 

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奥穂高岳、行っとくか!」ということで、

 

部屋で弁当を食べてしまう。まだ館内の灯りがつかないのでヘッドランプにて。

 

夕焼けも星空もご来光も見られなかったけど、ありがとう穂高岳山荘。

また来ます。

 

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場面はいきなり飛んで。

 

山荘から約1h。アスレチックみたいな岩場の急登をやっつけて、

奥穂高岳山頂。3190m。

 

ミニ神社(?)がありました。

 

…………

 

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山頂直下で休憩。こんだけ見事にガスってると楽しくなってくる。

 

全力で「やっほー!」と言い放つも、すぐ吸い込まれました。

 

さあ、「吊尾根」を歩きましょう。

 

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雨の中、僕らのテンションが上ったのがコイツ。

 

さて、保護色をまとったコイツ、見えますか?

 

…………

 

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雷鳥です。

 

この日は8羽ほど見られまして、

さらには飛んでる姿も見られまして、

 

「初穂高でそれは……きみたち、幸運すぎ」とリーダー。

 

…………

 

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スマホ雷鳥を撮ろうと後を追うリーダー。

 

…………

 

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「紀美子平」というポイントへ。

 

当初はここから「前穂高岳」まで一往復しようかって話でしたが、

眺望もないだろうからということでパス。

 

休憩中、「お、団体さんが登ってくるね」と、下を見るリーダー。

 

…………

 

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高度感のある道を、23名の団体さんが上がってきています。

 

たぶんガイド付きのツアーなんでしょう。

 

道も過酷なら天候も過酷で……おつかれさまです。

 

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自分たちが歩いてきた吊尾根を振り返る。

 

この稜線の右側が、昨日いた涸沢になります。

 

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こっちは昨日、梓川の横を歩いている時に見た明神ヶ岳。

 

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ガッツリ下って、岳沢小屋へ。

 

…………

 

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全行程の8、9割を終えたということで、軽くお疲れさん会。

ゆっくり休憩しました。

 

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あとは2hほど下るだけ。

 

梓川が見えてきた。上高地が近い。

 

…………

 

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登山口、到着!

 

…………

 

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登山口付近は散策路を歩く一般の観光客でいっぱいでした。

 

一気に現実に戻ってきた感覚。

 

上高地バスターミナルまで戻ります。

 

…………

 

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上高地バスターミナルに到着。

 

行きはバス1本で来たけど、同じバスでの帰路は中央自動車道の渋滞が厄介。

 

バス・電車・JR特急あずさ、と刻んで帰ることにします。

 

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リーダー、バスで見知らぬ人と添い寝。

 

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新島々駅からは松本電鉄

 

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こういう写真を撮るのが、リーダーの密かな野望だったらしい。

 

…………

 

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松本駅到着。

駅舎の一角にある蕎麦の有名店「榑木野」(くれきの)でミニ打ち上げ。

 

あ、蕎麦を撮ってない。

 

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そして、あずさ号で新宿へ。

 

どこでもすぐに寝られるリーダー、アグレッシブな寝相(笑)。

 

いや、リーダーがいなければ、一泊二日でこのコースは歩けなかった。

ホントありがとうございました!

 

…………

 

長々とお付き合いいただきありがとうございました。

 

後半、雨で眺望はなかったですが、大人の夏休みを満喫しました。

 

もし晴れてたら、星空とかご来光とか、頂上からの展望とかで

写真が倍増してたんじゃないかと思います。

 

それはまた撮りに来たいと思います。

 

一つ気付いたのは…………

体力的に追い込まれた途端、写真が雑になるってこと。

 

余裕が無いと、ただその場でシャッター押してるだけなんだよなぁと

帰宅して、400枚オーバーの写真を見ててよくわかりました。

 

山岳写真家の方々を、ほんとリスペクトしてます。

 

それはそれとして……さあ、次回、北アルプスのどこへ行こうかな?