やまとものとひと

登山未満ハイキング以上。散歩&出張スナップ。YouTube: Koba Japan

〈MH〉東京夜景。浜松町・世界貿易センタービルから

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「いいことしてあげるよ」

「えー、何をしてくれるの?」

「ここじゃできないことだよ」

「え、ここじゃできないことってどんなことぉ?」

「あとでね」

「んもー、早くゥ」

 

…………夜景そっちのけでくねくねしながら歩くカップルがいた。

 

三脚据えて窓にへばりついてる僕らは、彼らからはさぞ奇異に映ったに違いない。

 

あ、視界に入ってないっすかそっすよねー。

 

…………

 

上の会話、創作ではなくマジなんですが、

男(彼氏)の方が外国人(欧米系の白人)でした。

どんだけ流暢なのか。恋は語学の先生なのか。

 

…………

 

この日、僕は27歳上の人生の大先輩の2名を

浜松町駅の「世界貿易センタービル・40F展望台」に案内していました。

 

夜景撮影ガイドとして。

 

夜景撮影は得意分野でもなく、

そもそもの話、僕はプロカメラマンじゃないのですが、

 

「きみ、写真やるんだよね。三脚の使い方とか、構図とか、

基本的なこと、教えてよ」と頼まれ、引率した次第。

 

場所を熟慮した結果、

アクセス至便で、比較的空いていて、三脚も使えて、

東京タワー撮影の定番で、360度どの方向も撮れる

……という世界貿易センタービルに決まりました

40F展望台は有料で600円ぐらいです)。

 

僕は初めてでしたが、

先輩は「40年ぐらい前、今の奥さんとデートで来たなぁ」とのこと

(このビルは1970年竣工)。

 

このお二人ともに元会社代表。

 

無事に定年を迎え、

現在は旅に趣味にと悠々自適ライフを送っていて、

今、一番アツいのがカメラ、という訳です。

 

「20代の若いカメラ女子に教わった方が良いんじゃないですか?」

などと軽口叩いてしまったのですが、

 

「わかってないねぇ(笑)。

 そんな若い子だとこっちから見て孫だし、

向こうから見てもただの年寄りなんだよ。

 

やっぱり30代後半からじゃないとこういうことは頼めない。

ひと通りのこと、くぐって来ている年齢じゃないとね。

そうしないと互いに敬意が生まれないんだ」

 

と、ビシッとたしなめられました。

 

たぶん、20年もすれば僕もわかるんでしょう。

 

さて。

 

時間もお金もあり、労力も惜しまない、

そんなお二人ですから、当然ながら、道具は私より良い物をお持ちです。

 

図らずも、僕はNikon D750というカメラを初めてイジることができました。

 

Nikon デジタル一眼レフカメラ D750

Nikon デジタル一眼レフカメラ D750

 

 

やっぱりフルサイズ判カメラ、それも新しいものは違うな、と。

とても高精細でよく写ります。

 

例えば下の写真は、僕のD7000で撮ってるんですが、

これでもそこそこシャッキリしているように見えますよね。

もちろん結構絞ってます。f13です。

 

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でも、D750で同じ構図で撮ると(実際、お一人が撮ってたんですが)、

画像中央の奥の方にうっすら見える新宿のビル群まで、

拡大するとシャッキリしてることがわかるんです。

 

D750で撮ったものとD7000で撮ったもの、

両方とも僕のMacに落として、閲覧ソフトで見比べたので間違いありません。

 

僕のD7000だと、さすがに新宿のビル群は

拡大するともやーっとしてます。

 

センサーサイズの違いなのか、レンズの違いなのか。

両方でしょうか。

 

こういう機会でもなければ、

現場でカメラ・レンズの性能差を感じることはなかったでしょうし、

何かと学びの多い半日でした。

 

僕のインストラクションはともかく、

 

「この場所は本当に良いね、また一人で来るよ。

なんてったって時間ならいくらでもある(笑)」と、

 

先輩方は世界貿易センタービルからの眺望には喜んでいましたので、

お連れした甲斐がありました。

 

皆さんにもおすすめしておきます。

写真を撮らない方でも結構楽しめると思いますよ。

 

www.wtcbldg.co.jp

 

ざっと見たところ、午後6時〜7時頃の「マジックアワー」の時に、

この展望台には30〜40人ぐらいいたんじゃないかと思います

(スタッフの方によると「今日は空いてますねー」とのこと)。

 

で、1/3が三脚を立ててる夜景撮影狙いの人(含む僕ら)。

1/3がデートで来たカップル。

そして、残り1/3が外国人観光客と思しきアジア系の人たちでした。

 

そんな人種構成もまた、現代東京っぽいなと。

 

そして、どうしても東京タワーを絵のどこかに入れたくなる僕は

典型的な昭和の日本人に違いありません。