↑ 黒斑山方向から浅間山を望む ↑
群馬と長野の県境にある黒斑山(くろふやま)に登って来ました。
この山は、百名山の浅間山を眺めるためにあると言って良いような山で、
活火山である浅間山の外輪山です。
(※今年(2015年)浅間山の噴火警戒レベルが「1」から「2」に上ったため、
浅間山本体への登山は禁止されています)
僕と相棒の「パタゴニ男」のお目当ては、
黒斑山から見る、「紅葉の浅間山とその裾野」でした。
実際のところは、赤というより黄色の葉っぱが多かったですし、
時期的にも1週間ぐらい早かったかな〜? という感じでしたが、
他の山域とは一味も二味も違う風景を味わうことが出来て大満足。
登山コースも、最もベーシックなルートは距離も時間も短くて、
登山初心者にもおすすめできます。
写真でさくさくっと振り返ります。
…………
金曜の夜、都心からクルマで3h。
関越道と上信越道で軽井沢・小諸・佐久方面へ。
標高約2000mの所にある、『高峰高原ホテル』の駐車場で仮眠を取り、
朝5時起きて、日の出とともに歩き出しました。同じような考えの登山客が数組。
…………
歩き出して数十分で見えてくるこの山が「黒斑山」(くろふやま)です。
緑の生い茂るなだらかな山に見えますよね。こっち側からだと。
…………
岩稜帯を先行していたパタゴニ男が、「トーミの頭」(かしら)に登り、
行く手を見やって硬直。
「こ、これは……!」
…………
眼前に広がっていたのは、
黒斑山(左の一番高い所)、蛇骨岳、仙人岳、鋸岳という
浅間外輪山ズが織りなす絶景。
手前から奥に行くにつれて、植生が少なくなり、岩岩しい山肌になっていく。
あまりに出来過ぎていて映画のセットのよう。
そして、画像の右側に大きな影を落としているのは…………。
…………
逆光の浅間山、どーん。でかっ。
そして僕らはこの裾野の部分、「湯ノ平高原」に降りて行く(※正規ルートです)。
反時計回りで3hほどの周回ルートを楽しみます。
…………
かなりの急傾斜を一気に降りて振り返る。
左側の塔みたいなところから降りて来ました。
ここ、湯ノ平高原は山上庭園の趣。
…………
浅間山本体へ上がる登山口はこのように立ち入り禁止になっています。
我々はこの分岐を右に見つつ、賽の河原方向へ。
…………
黒土と低木から成る賽の河原から外輪山ズを眺める。この辺りは仙人岳かな。
この黒々とした岩稜帯を登るぜ!
…………
息も絶え絶え岩山を登り、ぐるりと90度向きを変え、ここからは稜線散歩。
この画像の左奥の方が、黒斑山とトーミの頭です。
…………
左手にはずっと浅間山が見えてます。この荒々しい感じ、たまらない。
稜線上を歩いていて右側が見える時もあるんですが、
群馬の嬬恋村の畑とかが割と近くに見えていて、若干拍子抜け。
というより、左右のギャップが激しすぎて笑えました。
ますます左側(浅間山側)の眺望が映画のセットのように感じられた。
…………
黒斑山の山頂に到着。2404m。
今回の山行の裏テーマは、「山上ワイン会」。
左はこの日のために買った、ワインが酸化しにくい専用キャリア。
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ワインボトル1本分(750mmぐらい)がちょうど入ります。
赤ワインとチーズと牛肉の煮込みで乾杯。極上のひとときです。
もちろん2人で全部飲みきってはいませんし、
飲んでから5hほど時間を空けて運転してますのでご安心を。
…………
浅間山の火口部分にはうっすらと煙らしきものが。噴煙だろうか。
ちなみに、実質上、浅間山の頂上とされているのは、
この画像右側の「前掛山」の山頂(2524m)。
そこまでは一般登山道があります(警戒レベル「2」の現在は行けませんが)。
本当の最高地点は、火口のきわの部分です(2568m)。そこへの道はありません。
…………
まったり30分ほど食事をして、ゆっくり下山開始。
右側の崖の所がトーミの頭。登山客の姿が何人か確認できます。
そう、周回ルートの起点まで戻って来ました。
浅間山も見納め。
どっしりとした山容と黒々とした山肌。そこに黄葉のアクセント。
この光景は一生忘れることはないでしょう。
…………
遠く西の方向を眺める。
たぶん奥のあのギザギザの辺りは北アルプスじゃなかろうか。
だとすると、1ヶ月半前、僕らはあそこにいたんだな……。
他にも、中央アルプス、南アルプス、八ヶ岳らしきものが見えました
(山座同定してないので自信なし)
富士山も見えました。富士山だけは絶対に見間違えることはないですね。
…………
駐車場までは、行きと違う道を選択。
樹林帯の中をだらだらと下るだけの道、と思ってたんですが、
意外にも黄葉が楽しめる区間があり、得した気分に。
…………
駐車場に帰着。
実はここからJRバスで乗り換え無しで一本で新宿まで帰れます。
出発時刻は16:19。乗車時間は約4h。
これで新宿からここまで直通の夜行バスがあれば言うことなしなんですが、
それはありません(昼便のみ)。
でも、都心から早朝の新幹線・しなの鉄道・バスを乗り継げば、
ここに午前9時29分に来ることはできます。
帰りのバスまでは約7時間。
7時間あれば、健脚の人なら僕らが使ったルートで周回して、
さらにホテルで日帰り入浴も楽しめると思います。
というか、予想よりはるかに良いコースだったので、
もう一回来よう。今度は公共交通機関で。別の季節に。
よく整備され、危険箇所のほぼない登山道。
非日常的でここにしかない眺望。
適度な登り応え。
マイカーでのアクセスの良さ。
……などなど。
黒斑山が、登山の入門〜中級コースの定番として
よく採り上げられている理由がよくわかった、そんな山行でした。