〈YMH〉八ヶ岳・編笠山を静かに一人で歩く

f:id:monotohito:20180517074905j:plain

 

八ヶ岳の南端に位置する「編笠山」を歩いて来ました。平日に一人で。

 

1年前の5月、「パタゴニ男」と隣の権現岳に登った際、華麗にスルーした山です。

 

monotohito.hateblo.jp

 

↑ この時、一眼レフでちゃんと撮ってますね……。

今回の写真はNikon1 J5で撮ってますが、やっぱりだいぶ写りが違います。

天候も違うけど。

 

…………

 

f:id:monotohito:20180517103742j:plain

f:id:monotohito:20180517051017j:plain

 

1年前と同様、車を観音平駐車場に停めて、朝5時過ぎにスタート。

 

木々の間を歩いていると、顔にクモの巣が何度か張り付いたので、

僕が朝イチの登山者だったのでしょう。

 

八ヶ岳って、登山口近くの樹林帯を歩くだけでも気持ち良いですよね。

高山ならではの爽やかな空気と木漏れ日に癒やされます。

こういう所を頭を無にして歩くのがソロ登山の楽しみでもあります。

 

…………

 

f:id:monotohito:20180517073723j:plain

f:id:monotohito:20180517073729j:plain

 

この2枚は頂上近くから撮ってます。歩いている僕の背中側(南側)の光景。

 

富士山(1枚目)や南アルプス(2枚目)が見えました。

肉眼ではもうちょっとはっきり見えてます。

 

やっぱりこういう写真だと、

ミラーレスと一眼レフでは違いが特に顕著に出る気がします。

 

ミラーレスでは微妙な色や階調の表現が出来ず、

のっぺり、またはあっさりちゃいます(Nikonのカメラだとあっさりかな)。

 

このコース、観音平から標高差1000mをほぼ直登です。

 

体力のない僕は途中から歩みが遅れ、息切れが止まらなかった。

編笠山山頂までのコースの中間地点あたりで男性の単独行者に抜かれます。

大丈夫。抜かれるのは想定通り。

この方とは後でお話をすることになります。

 

それ以外の人には抜かれず(というか登山者が少なかっただけですが)、

結果的にはコースタイム通りより少し早めで歩いてました。

 

ご褒美の眺望は……

すっきりしない天候でしたが、5時〜8時ぐらいまではまあまあ見えてました。

完全にガスガスじゃないだけ良かったということで。

 

…………

 

f:id:monotohito:20180517074706j:plain

f:id:monotohito:20180517074618j:plain

 

そして、ヘトヘトになりながらも編笠山頂上へ。

 

山頂標識の向こう側に見えているのは権現岳。かっこいい山容です。

双耳峰っぽく見えますが、左側の尖ってるのは「ギボシ」で、

右側のなだらかに見える方が権現岳です。

 

左手の奥には阿弥陀岳と赤岳も見えてました(画像2枚目)。

が、山頂には雲が停滞していました。

 

誰もいなくて山頂独り占めでしたが、風が強すぎるのと、

ゴロゴロした岩ばかりでくつろげず、

早々に反対側に(青年小屋方面に)下ることに。

 

…………

 

f:id:monotohito:20180517075743j:plain

f:id:monotohito:20180517080354j:plain

 

編笠山山頂から少し北側に歩いた所に、

権現岳と青年小屋を一緒にフレームに収められる所があります。

個人的にはそこが本コースのハイライト。快晴の日にもう一度来たいところです。

 

背後の木々が強風を遮ってくれていたので、

そこで大休憩を取り、食事にでもしようかとも思ったのですが、

 

僕を追い抜いて行った単独男性が小屋前のベンチに

腰を落ち着けようとしているのが上から見えたので、

間に合えば話しかけてみようかなと思い、

青年小屋目指して岩の道をピョンピョン跳ねながら下って行きました。

 

この時点で僕はもう達成感も疲労感もたっぷりあり、

権現岳行きは半分諦めてます(笑)。

 

そして、この直後、みるみるうちにガスが権現岳の山頂を覆ってしまいました。

 

ちなみに、僕が下っている間に、

お揃いのウェアをまとい、70〜80Lクラスのザックを携行した

山岳会のメンバーらしき一団が青年小屋からぞろぞろと出てきて、

準備体操を始め、ガスガスになった権現岳へと進んで行きました。

南八ヶ岳縦走訓練かなにかだったのでしょうか。

 

平日に山登りに行っていると

こういうグループ登山と行き会うことはまあまああります。

 

高校や大学のワンゲル部・登山部の隊列とすれちがったり、

小学校の遠足登山と出会ったりはしょっちゅうです

先週の丹沢でも会いました)。

 機動隊(たぶん)の訓練山行と一緒になったこともあります。

あと、登山雑誌の取材班とすれ違うことも(昨年の尾瀬)。

 

"平日登山あるある"かもしれません。

 

…………

 

それはともかく。

 

青年小屋に着いた時、まだベンチには単独男性がいたので

話しかけてみたところ、気さくに答えてくれました。

 

静岡の浜松から来たというその男性は、年の頃は30代後半。

40代前半の自分よりは年下だろうと判断。

 

日常的に運動をしていそうな引き締まった体つきと穏やかな表情をされた方でした

(実際にジムでランニングをしているとのこと)。

 

驚いたのは、登山歴はまだ半年ほどで、なんと雪山から登山を始めたということ。

しかも、全てソロ山行。

 

雪の付いた箱根・丹沢などの低山から始め、金峰山など徐々に高山へ移り、

八ヶ岳の北横岳に行き、つい先月(4月)はまだ雪のたっぷりある

赤岳(八ヶ岳主峰)に登ったとのこと。

 

僕よりはるかに体力がありそうでしたし、装備もしっかりしていたし、

話を聞いているとかなり慎重そう(無理をしなさそう)な方だったので、

全く危なっかしく思うこともありませんでした

(本当に慎重な人がいきなり雪山から始めるだろうかというのは置いといて)。

 

なにより、「これからもっと色々な山に行きたいですね。

静岡にも南アルプスの山がありますし」と語る姿が生き生きとしていました。

僕自身の山デビュー期もきっとこんな感じだったんだろうなぁ。

 

その方は僕と同じく、

日帰りで編笠山権現岳の二座に登る計画だったのですが、

ガスって行く権現岳を見て、「権現岳はう〜ん……」と悩んでいる様子。

 

「体力的にはとても余裕があるように見えますから、せっかくなら行かれたら?

僕は疲れたので今日はここまでにしますが」

と(無責任にも)勧めてみましたが、

 

「僕は山からの眺望が楽しみの一つですので、

ガスっていて風も強い中で登るのは……。技術も未熟ですし。

今日はここで止めておきます」

と、心を決めたようでした。

 

一人で来ている人を捕まえて話し続けるのも無粋なので、

休憩はそこまでにして下山開始。

 

結局その方とは観音平の駐車場でも一緒になりましたが、

「またどこかで」とだけ声を掛けてお別れしました。

 

今となっては、「なぜ山を始めたんですか? しかも雪山から」

ということだけは聞いとけば良かったと悔やむ気持ちもないではないですが(笑)、

こういう出会いが、登山ならではの気持ち良いひと時なのだと思います。

 

偶然にもカメラが同じNikon1のJシリーズだったのも印象に残ってます。

向こうは『J4』で僕は『JJ5』。

 

たまたまその日はミラーレスカメラだったけど、

Nikonの一眼レフを山に持っていくこともよくある」という点も一致。

 

 

 

…………

 

帰りは前回同様、小淵沢の道の駅で『延命の湯』に入り、

地元の野菜を買って(これはどこに行っても楽しみです)、一路自宅へ。

 

徹夜で山に来ると、やっぱり帰りの運転はキツイものがありますが、

なんとか睡魔に襲われることなく2時間強のドライブを乗り切りました。

 

帰宅してからふと気になって調べてみたら、浜松から観音平までは3時間強。

 

弱気になってる場合じゃないな(笑)。

 

名前も聞いてませんが、またどこかで会えると良いなぁ。