〈YMH〉大人の夏休み2019。三度目の涸沢へ。メンバーの身に異変が!?
仲間との夏休み山行。2019年は涸沢へ。
一昨年と同じように涸沢でテントを張って2泊し、
涸沢自体は、2015年、2017年に続いて3度目です。
2015年:涸沢〜奥穂高岳↓
2017年:涸沢〜北穂高岳↓
2015年は稜線がガスガスで眺望がなく、2017年は隊長が行動不能に。
順調に行った試しがない涸沢山行。さて、今年は……。
…………
8/29(木)東京駅発の夜行バスに乗り、8/30(金)朝5時すぎ・上高地着。
3列シートのバス。そこそこ眠れました。
上高地の朝空は灰色。Day 1は雨予報。
濡れずに涸沢まで行ければ良いのですが……。
…………
準備運動をする隊長。この時、この靴はいたって普通でした。
…………
たまにパラッと雨粒が落ちてきましたが、雨具を着るほどではなく。
上高地を出て、明神〜徳沢〜横尾と梓川沿いの平坦な道を行きます。
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横尾と本谷橋の中間ぐらいで本降りに。
雨にけぶる屏風岩を眺めながら雨具とザックカバーを装備。
…………
本谷橋はこの通り、沢が増水していて右岸の休憩スペースも狭くなってました。
ここでカメラをザックにしまったので、この先の写真はほとんどありません。
沢と化した登山道を安全を確認しながらゆっくりと登ります。
登山道と交差する細い沢や枯れた沢もなかなかの激流に。
靴がまるまる浸る渡渉が3回ぐらいありました。
同じ日、別ルート(パノラマルート)で涸沢を目指していた登山者が、
奥又白谷を渡渉しようとして流されたそうです……。
それを知ったのは下山してからでした。
…………
ほぼコースタイム通りに涸沢に到着。
雨具と靴の透湿性能の限界を越えたか、はたまた隙間から水が侵入したか、
テントを建て終える頃には、3人ともずぶ濡れに。
さすがにテンションは上がりません。テント内で黙々と着替えます。
この日、涸沢のテントは5張ほどでした。そのうち2つが我が隊です。
身体の大きい僕が一人で1張使わせてもらってます(自分で担いで来てないのに)。
…………
隊長&パタゴニ男のテント内で夕食。
ステーキ、野菜炒め、ビールなど(換気には十分に注意して火を使ってます)。
隊長は食事中もたえず速乾タオルを使って
テント内の水(ザックやウェアから染み出してくる)を吸い取っていました。
Day 2は晴れる予報。それを期待して早めに就寝。
僕はダウンなどをフルで着込んで、カイロをシュラフの足元に放り込んで、
身体を温めながら休みました。浅いながらも6時間ほど寝たでしょうか。
…………
Day 2(8/31)、晴れました。
午前4時、アタックザックを背負って稜線に上がります。
しかし、前を行くパタゴニ男の足取りは重く、息切れもしています。
昨晩テント内の水気を拭き取らず、ウェアも濡れたままだったため、
シュラフがべしゃべしゃになり、寒さに震え、朝まで一睡もできず。
「濡れたシュラフの恐ろしさを身をもって知りました。うううぅぅ」と
嘆きながら歩くパタゴニ男。
…………
まもなくザイテングラートに取り付く所。
…………
ザイテングラートの入り口に到着。ここから岩尾根を90分ほど上がります。
「僕はここまでで。やっぱり身体が本調子じゃないです」(パタゴニ男)
「わかった。気を付けて戻って。乾かし係、頼む」(隊長)
パタゴニ男はテント場へUターン。僕と隊長はそのまま進みます。
…………
晴れ渡ったザイテングラートを軽やかに登る隊長。
徐々にペースが落ちる僕。想定内。
…………
この写真の場所ではないですが、ザイテングラートを登っている途中で
隊長がいきなりバランスを崩して転倒。
すぐ受け身を取り、滑らないように四肢で制動したため
大事には至らなかったけど(数ヶ所の擦り傷だけでした)、
あと1m長く滑ってたら大きく滑落する危険性がある場所でした。
声も出さずに倒れ、身体が止まってすぐ隊長が口にした言葉は、
「俺、この体勢から起き上がる時に蹴り落としそうな岩は近くにないかな?
足元見といてくれる?」でした。
どんだけ落ち着いてるんだ。
なぜバランスを崩したのか。隊長本人も首を傾げていたのですが、
後ろを歩いていた僕が異変に気付きました。
隊長の登山靴の右足のソール(黒ゴムの部分)がかかとから数cmはがれてました。
もともと凹凸がなくなりそうなぐらい摩耗してましたが、
前日、雨の中を歩いたことで接着部分がもろくなっていたのかもしれません。
そして、はがれた部分を左足で踏んだか、どこかに引っ掛けたのではないかと。
まず穂高岳山荘まで上がろうということで、行動を続けます。
…………
白出のコル(穂高岳山荘)に到着。休憩を取ります。
隊長の靴のソールの状態はもちろん決して良くはないですが、
早急に処置をしなくても、足さばきに気をつければそのまま歩けると判断
(もちろん下山してすぐソールを張り替えるか、靴を買い替えるそうです)。
…………
涸沢テント場のパタゴニ男、見えてるかー?
…………
ジャンダルムも見えました。
…………
Yeeeaaahhh !
…………
さあ、ここからが本番。
……つもりだったのですが、だいぶ僕の息が上がってしまいました。
そして、隊長が空を見ながら渋い顔をしています。
とりあえず、様子を見ながら涸沢岳まで行くことに。
約20分の登り。稜線を吹き渡る風はかなり強く、
たまにブワッと身体があおられます。
体感温度もぐっと下がり、長袖ソフトシェル着てても寒いと感じるほど。
…………
涸沢岳山頂に到着。3110m。
山頂は雲に覆われ、周囲はほとんど見えません。
ここから北穂高岳までは約2時間30分。
しばし考えていた隊長でしたが、
強風(と、きっと僕の残りHPも)考慮して、ここで引き返すことに。
僕も足手まといになりそうな予感があったので、ちょっとホッとしました。
…………
穂高岳山荘に戻り、ゆっくりコーヒータイム。
…………
ザイテングラートを通って、テント場に戻ります。
…………
パタゴニ男は物干しをしながら寝っ転がってました。
すっかり身体も温まって、完全に復調したようです。良かった。
…………
この時点でまだ午前11時。宴会だな。
…………
涸沢ヒュッテのテラスで生ビール、おでん、ラーメンなど。
…………
裸足でテン場をうろつく2人。
…………
テントに戻り、日本酒と乾き物で二次会。からの、外で昼寝。
前日の天気と落差がありすぎ、夏休み感もありすぎ。
3人とも多幸感に包まれてだらしない顔になってたと思います(笑)。
晩御飯にインスタントラーメンを食べ、この日も19時頃に就寝。
深夜に目を覚ましたら、星もたくさん見えました
(少し空が霞んでいてクリアという訳ではなかったですが)。
…………
最終日(Day 3)。テントを片付けて、朝4時に行動開始。
やや急ぎめで上高地を目指します。
…………
9時30分頃、上高地到着。河童橋付近は観光客や登山客で賑わってました。
…………
立ち寄り湯(午前の部)の受付が10時までだから。
僕は初めて行きましたが、こきたない登山者が入って良いのか……
とためらってしまうぐらい上質なホテル。お風呂もとても綺麗でした。
ホテルスタッフの皆さんが登山者にも優しくて感激。
…………
汗を流してさっぱりして、上高地バスターミナルに到着。
…………
新島々駅でなぎさちゃんと隊長のツーショットを撮るのも3度目。
隊長、急激に日焼けが進んでます。
…………
4年ぶりに榑木野の美味しい蕎麦をいただき、
午後3時前のあずさ号で帰途につきました。
…………
ハプニングもありましたが、今回も険しく美しい涸沢を堪能しました。
天気予報が悪かったこともあって、
登山者の数はかなり少なく、静かな山歩きも楽しめました。
初日は雨でどうなることかと思ったけど、2日目快晴でほんと助かった
(2日目も雨だったらそのまま帰っていたでしょう)。
次こそはチャレンジしたいですね。
テントや食材を担いで上がってくれた隊長とパタゴニ男、ありがとう。
…………
今回の写真は、4年前と同じカメラとレンズで撮りました
(5、6枚、スマホの写真も混ざってます)。
APS-Cなので広角側が物足りないですし、
解像感はフルサイズ機には及びませんが、
やっぱりこの組み合わせは山で使いやすいなと思いました。
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